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種子島訪問記
 
 昨年5月、東京で久しぶりに高橋先生にお会いしたときのこと。ランチの席で先生から最初に出た話題は「今度種子島に学校を作ることにしたの」というものでした。いつもに増して想像の斜め上を行く発言に、友人とともに驚愕。しかし同時に「何か面白そう!」と非常に興味をかき立てられました。そのため今回種子島への同行のお話を頂いたときにはすぐさま飛びつき、現地を訪問させて頂くことになりました。
 仙台からは関空を経て鹿児島に着き、フェリーで初日は屋久島へ。2日目の夕方に種子島に到着。多禰嶋システム工科学院の校舎を訪問させて頂き、続けて入学希望の学生さん向けの説明会に参加させて頂きました。
 上記のような動機での参加のため、説明会でようやく今回のプロジェクトの全貌を知ったわけですが、本講座の「通信制大学での学び方を支援する」というスタンスは斬新で面白く、実際にも効果的な手法だと思いました。また、日中に仕事をしながら夜間土日に通学することで、実践と理論を往復するやり方は働き方・学び方としてとても理想的ではないかと思います。そして、何よりこうした取り組みが種子島という地域に根を張った形で展開されている点が一番の魅力だと感じました。
 2泊3日という駆け足の中で島をめぐらせて頂いて感じたのは、種子島は本当に素晴らしい資源に恵まれているということです。まず、私に限らず種子島を訪れる前は誰でもすぐに思い浮かべるだろう鉄砲伝来の地としての歴史上の地位と、宇宙センターの存在に関しては、知名度という点で他の地方にはない卓越した資源だと思います。それに加え今回の滞在で、多くの魚介や安納芋に代表される農作物など食べ物については非常に恵まれており、古代以前から現代まで独自の歴史が展開されていて、海と緑の非常に美しい景観を持つ自然が広がっていることを体感しました。また、既に桜が舞う南国の温暖な気候は私のような北国の出身者にとってはそれだけでも大きな魅力です。訪れる以前の「なんとなく」良さそうというイメージについて、実際の種子島は、食、歴史、自然、気候それぞれの点で、想像を上回るものでした。
 こうした環境に囲まれた学院で数年間の学びを経験できることは、島の入学希望者はもちろん、島外・県外の方にとってもメリットは大きく、強く訴求するところがあるのではないかと感じました。今回は本当にわずかばかりのお手伝いしかできませんでしたが、本学院の新設学科が無事成功され、種子島に新しい地域発信の学びが創造されることを楽しみにしています。
 
平成25年2月 
 
東北大学大学院教育学研究科教育政策科学コース博士前期課程1年
  小野 宏文  
 
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